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『ラッセル幸福論』(松下彰良・訳)

The Conquest of Bertrand Russell.
(London; Allen & Unwin, 1930)

総目次(Contents)

第1部「不幸の原因」:第7章「罪の意識」 (The sense of sin) 累積版

  1. '罪の意識'については、すでに第1章で少し言及したが、いまやもっと十分に立ち入って考えなければならない。・・・。
  2. 「良心」という言葉は、事実、いくつかの異なる感情を含んでおり、そのうちの最も単純な感情は、'悪行・悪事が発覚(露見)しないかという恐れ'である。・・・。
  3. しかし、最も重要な形での'罪の意識'は、より根の深いものである。・・・。
  4. ところで、このような幼少期の道徳的な教えの大部分は、いかなる合理的な裏づけのないものであり、また、普通の人の普通の行動にあてはめることはできないものである。・・・。
  5. しかし、早い時期(幼い時期)における道徳教育が害を及ぼすのは、特に性(セックス)の領域においてである。・・・。
  6. ここでの問題は、本書のこれまでの諸章で我々が直面したものと同様のものである。・・・。
  7. しかし、その反逆(名目だけの道徳に対する反逆)が成功し、個人の幸福をもたらし、1つの基準のもと一貫性をもって暮らし、2つの基準の間でゆれることのないようにするためには、理性が告げる(命じる)ところをよく考え、深く感じる必要がある。・・・。
  8. しかし、ある人が自分自身の合理的な規範(戒律)に違反したときでさえ、罪の意識がはたしてよりよい生き方に到達する最善の方法であるかどうか、疑問である。・・・。
  9. 多くの人びとは、合理性に対する嫌悪感を持っているが、そのような嫌悪感が存在するところでは、私がいままで述べてきたようなことは、'的はずれ'で重要ではない、と思われるだろう。・・・。
  10. 我々の伝統的な倫理・道徳は、過度に'自己中心的'であり、'罪の観念'は、このような、自己に無分別に注意を集中することの一部(不可分の要素)である。・・・。
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