バートランド・ラッセルのポータルサイト
HOME (Top)

(ニュース)「バートランド・ラッセル卿の『自叙伝』出版の日近し」

* 出典:『日本バートランド・ラッセル協会会報』第6号(1966年12月刊行)、p.11.



ラッセル協会会報_第6号
 丸善の連絡によれば,明春(1967年春)出版される由。
 ジョージ・アレン社(George Allen & Unwin Ltd.)から日高常任理事の許にプルーフ(校正済仮とじ本)を(が)送り届けられました。編集子も一見の機会に恵まれ、既に理想社より翻訳を出すことにきまり、いろいろお忙しい同理事の御好意により、数日拝借し、ここに表紙を皆様にお目にかける次第です(画像省略)。
 (日高先生が,直接ラッセル卿から聞かれたそうですが,これに多少加筆されることもありうるとか。従って変更もありましょうが)このプルーフは二二六頁あり、一八七二~一九一四までを前篇とし、一九一五年以降を後篇とされるようです。
 内容は、プロローグの次に七章あって,一(1)少年時代、(2)青年期、(3)ケンブリッジ(大学)、(4)婚約、(5)結婚、(6)プリンキピア・マテマティカ、(7)再びケンブリッジ(大学)、となっております。
 十葉の写真があります。
 二世紀にわたる巨人の歩みを知ることは万人の関心を集める内容でありましょう。体裁や他人の思惑を気にせず、正直にありのままを語ると推察されるその記述ぶりには、驚きもし、感服もするだけでなく、自伝としても特色ある存在ではあるまいかという気がします。
 よき翻訳の出版される日の一日も早からんことを、皆様と共に、待望する次第です。(牧野)